金
18
6月
2010
「組織に必要な9つの領域」についての続きです。
「9つの領域」というのは、ドン・リソによる新しいエニアグラムの理論です。
それは、包括的で複雑なシステムが生存し、発展していくためになくてはならない
9つの「必要十分な」普遍的原理(もしくは原型)をエニアグラム自体が表している
という観察結果に基づいています。
リソがこの理論を発展させたとはいえ、9つの点(通常、性格タイプを意味する)は
「領域」としても考えられるとしたのは、オスカー・イチャーソが初めてです。
(イチャーソはこの考えに関し、リソとはまったく異なる方向をもっていましたが。)
エニアグラム図の各点は、9つの性格タイプのそれぞれに該当すると解釈するのではなく、
システム全体が生存し、機能するために必要とする普遍的原理のひとつの働きに対する
「領域」として考えられます。
そのように理解すると、エニアグラムは、規模を問わず、
複雑で相互依存的なシステムの組織原理を明らかにすることができます。
9つの領域の内、少しでも弱かったり、欠けるところがあるシステムは、
うまく機能したり、長く生存する可能性が低くなります。
9つの領域すべてが存在し、うまく働いている組織では、
存続できるだけでなく、成長し、よりよく機能し、強くなる可能性が高まるのです。
(続く)