10

5月

2010

タイプを診断するために 1

タイプを診断する方法について、少しお話しましょう。

前にもお話したように、著名人の場合、

映像分析、本人が書いた本、その人について書いた本、

その他雑誌のインタビュー記事など、多角的に見ていきます。

 

映像分析をする理由は、その人の気質は、声や体の使い方、テンポ、

雰囲気、エネルギーなど、ノンバーバル(非言語的)な情報に表れやすく、

後天的変化を経ても比較的一定している部分だからです。

 

たとえば、タイプ8であれば、どっしりしていて、声がよく通る人が

多く、タイプ4の場合は、人を容易に寄せつけない雰囲気があるなど。

 

その人が成長したとしても、基本的特徴がまったく変わってしまう

訳ではありません。

 

リソ&ハドソンが述べているように、タイプを判断する時は、
内面でどう感じるかよりも、実際行動としての表れ、そして

その動機を見る必要があります。

 

たとえば、タイプ2やタイプ7の中で、人のためによく料理をする人が

います。タイプ2であれば、相手が喜ぶ顔を見たいから。

タイプ7であれば、自分ひとりよりも、食べる楽しみが増えるから。

 

内面というのは、あまりにも広範な内容を含みます。

あるタイプ5の男性は、本当の自分はタイプ5ではないと感じる、

とお話されたことがありますが、その通りです。

 

タイプはあくまでも行動に表れる性格構造の話であり、
その人の感性や心の奥深くにある本質を表現したものではないのです。

 

私たちは当初、ノンバーバルな情報や実際行動に十分目を向けて

いなかったため、タイプを誤認することがありました。

 

たとえば、ある女性は、自分がタイプ9だといっていました。

「怠惰」だからということでした。その人がそういっているんだから、

そうなのかと最初は思っていましたが、あとで気づいたのは、

その人はよく、人に対して、こうしてほしいと指示することがあったのです。

また、クールな雰囲気の人です。それはタイプ9としては考えにくい

ことでした。

 

結局、タイプ3であることがわかったのですが、

ストレス状態で、タイプ9のマイナス面が出ていることが

わかりました。

 

タイプ3の人は、全力で何かに向かったあげく、挫折すると、

燃え尽き、無気力になることがあります。

彼女もそういう状態だったのです。

 

ですから、本人のいっている言葉や内容を基にすると、

タイプを間違うことがあります。自己イメージは、必ずしも

実態に合っていません。

 

そのため、私たちが著名人のタイプを判別する場合、

活字情報による先入観をもたないよう、とりあえず映像で当たりをつけ、

その後、文献でリサーチするということもよくあります。

 

一般の方であれば、ノンバーバルな情報で当たりをつけてから、

ご本人に確認の質問をしていくということもよくあります。

 

続きはまた、次回以降で。

 

3 コメント

  • #1

    篠田工治 (木曜日, 01 1月 1970)

    非言語情報はとても大事だと思います。

    私は自分のタイプを2w3だと思っています。

    ですから(?)食事は
    必ず私が作り、嫁には作らせません。

    私一人で食事するときは
    外食かインスタントですが(笑)。


    一つ質問させてください。

    3つのセンターの内、
    非言語情報をキャッチしやすいのは
    感情センターなのでしょうか?

    センターは関係なく個人差なのでしょうか?

    ご回答いただけたら幸いです。

  • #2

    高岡よし子 (木曜日, 01 1月 1970)

    コメントありがとうございます!

    ご質問の件ですが、非言語情報をキャッチしやすいのは、とくに感情センターとは限らないと思います。タイプ7やタイプ6の人で、非常に優れている人もいますし。

    ただ、非言語情報といっても内容は広範囲なので、タイプによって、着眼点が違うかもしれません。たとえば思考タイプであれば、相手のちょっとしたしぐさな どに敏感かもしれません。タイプ5であれば、観察能力は素晴らしいけれど、相手の気持ちはわかりにくいとか。タイプ2であれば、相手の表情などから、自分 は気持ちを読み取る力があると信じやすいというところはあると思います。本能タイプであれば、本能的・直観的に感じることに敏感かもしれません。

  • #3

    篠田工治 (木曜日, 01 1月 1970)

    高岡さま。ご回答有難うございます。

    それぞれのタイプやセンターの視点を通して
    非言語情報をキャッチしている、
    ということなのですね。

    だからこそ、どのタイプも
    ワークショップなどに参加する意義が
    あるんですね。

    >タイプ2であれば、相手の表情などから、
     自分は気持ちを読み取る力があると信じやすい

    私の質問の意図を読み取っていただけたのですね!
    本当はストレートに
    こう質問したかったのです・・・。

    とても参考になりました。

    次の記事も楽しみにしています。

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