エニアグラム研究所創始者ドン・リソさんのご逝去について

2013年3月8日

アメリカ時間の5月4日(土)にエニアグラム研究所<本部>の近くにあるニューヨーク州立大学にて、ドン・リソさんの追悼会(メモリアル・サービス)が開催されます。
詳しくはこちらをご覧いただけます。(英文)
https://www.enneagraminstitute.com/whatsnew.asp#181

 

▼追悼メッセージ

2012年9月3日

エニアグラム研究所<本部:ニューヨーク>の創始者であり、
この分野の第一人者として活躍されてきたドン・リソさんが、
8月30日の午前2時頃、前立腺ガンの転移により、急逝されました。
66歳でした。

亡くなられたのはご自宅で、数日前から、
素晴しい音楽や香りに満ちた美しい部屋で過ごし、
親しい友人たちに囲まれていたそうです。

穏やかに逝かれ、部屋は大きな悲しみと共に、
深い平和と受容の感覚に包まれました。

リソさんは美しいエジプトの服に包まれ、
花びらが散らされたそうです。

リソさんの多大な貢献により、エニアグラムが精緻な理論となると共に、
その質の高さと具体性により、自己成長や対人関係において、
はかりしれない恩恵がもたらされました。

リソさんの貢献がなければ、エニアグラムはこれほどまでに
多くの人に支持されてこなかったかもしれません。

そして何より、確かな存在感からくる、人間的な大きさにより、
世界中の、多くの人の人生に触れ、影響を与えました。
リソさんから学んだ人が、さらに周囲の人に影響を与えたでしょう。

病気により、身体的には多くの苦難を抱えながらも、
前向きな態度を保ってこられ、
その体験を通じて、「やっぱりエニアグラムは正しかったよ」と
ユーモア混じりに、エニアグラムの真価を実感したことをお話されたこともあり
ます。
また、私たちは「エッセンス(本質)」の存在であることを改めて感じたとも
お話になりました。

リソさんの存在によって、「プレゼンス」(今、ここに在ること)を信頼するこ
とを学んだという方もいらっしゃいます。

そして今後のエニアグラム研究所についてですが、
リソさんは何年も前から、万一のことを考え、準備をされてきましたので、
今後も継続していきます。

ただ、今後は、リソさんの遺志を継いでいくよりよい方法として、
非営利化する予定とのことです。

なお、長年、リソさんと共に
執筆やワークショップなどのパートナーとして
活躍されてきたラス・ハドソンさんの
今年11月の来日イベントに今のところ変更はございません。

エニアグラム研究所本部では追悼式が予定されていますので、
詳しいことがわかり次第、またこのページでお知らせします。

リソさんのご冥福をお祈りし、
感謝の気持ちを捧げたいと思います。
また、ご遺族に加え、ハドソンさん、研究所のスタッフなど、
身近な方々のためにもお祈りしたいと思います。

そしてリソさんが身をもって示した生き方---
自我を超えることをプレゼンス(今、ここ)において、意識的に選択すること
---にこれからも取り組み、エニアグラムの長い歴史を引き継いだリソさんの、
生涯をかけた人間の成長に対する情熱を、それぞれの場で、
これからの世界につないでいければと願っています。

最後になりますが、よろしければ、
追悼のメッセージをお寄せいただけないでしょうか。
短くても結構です。

長年に渡って親交のあった方、比較的最近、接する機会があった方、
お会いしたことはないけれど、本で影響を受けた方など、
お互いの体験を共有することにより、
リソさんを歴史としてではなく、
生きた存在として私たちの記憶に留め、
これからの世界に伝えていくことに少しでもつながればと思います。

恐縮ですが、現在、このサイトには、コメント欄の機能がございませんので、
このサイトのトップページにあるメールフォームを使ってメールをいただければ、
掲載させていただきます。その際、「掲載用」と書いていただき、匿名ないしイニシャルによる掲載をご希望の場合は、その旨お書き添えいただけると助かります。
FAXや郵送でも結構です。

これからもどうぞよろしくお願い致します。

エニアグラム研究所
高岡よし子
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<ラス・ハドソンさんからのメッセージ>

皆さん

私の大切な「エッセンス・フレンド(本質の友)」であり、
エニアグラム研究所を共に創設したドン・リソが、
8月30日の午前2時7分に亡くなりました。

彼が光へ向かっていく最後の時に立ち会ったことは、深遠な体験となりました。
言うまでもなく、私はさまざまなことを今、感じています。
---あふれる涙と共に、彼が解放されたことを感じると、
深い平和と優しい気持ちの中にいます。

今は、私たちみんなが、自分自身やお互いのことに意識を向け、
私たちの中にある最良のものである愛に触れる時です。

皆さんのサポートに深く感謝すると共に、
私たちがこれからも目覚めの旅を続けられるよう、祈ります。

愛を込めて。

ラス・ハドソン 
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追悼メッセージ

*いただいた追悼のメッセージを、順次掲載していきます。

追悼

リソさんに一度だけお目にかかった際の暖かい存在感を何度も思い返しています。
「不健全な人」「健全な人」がいるのではなく、ある人の不健全~健全な状態、という考え方の「健全度のレベル」。
私にとってこの理論は、過酷な状況にある自分(誰か)とともに歩み、変容してゆける可能性、人間の存在を信頼できる礎です。
性格の光と影(闇)の構造を明確に示すエニアグラム。
自分の外や遠くを目指すのでも、他人をかけ離れたものにすることもなく、自分にとりくみ本質にふれることを誰もの日常のなかでこそ可能にしたのは、リソさんの献身的な研究と実践、その魂です。
私は感謝とともにそのギフトをうけとっています。
リソさん、私たちにエニアグラムの真髄を伝えて下さってありがとうございました。
リソさんの魂をこんにちまで伝えて下さっている多くの皆さんとともに、祈ります。
本質につながり、成長の可能性を生き、その魂にふれて、つないでいけますように。

棟方あさの

ドン・リソ様

あなたが、突然逝ってしまったのはとても悲しいです。
改めて、お二人にお会いした時のことを走馬灯のように思いだしています。
富士山でトレーニング2を受講中に、私は妊娠がわかったのですが、お二人ともすごく喜んでくださり、特にリソさんから「エニアの子だ」と言っていただきました。
その後も時々ワークショップで「子供は元気?今度写真見せてね」などと声をかけてくださいました。
そして、あの優しい目、アイロニカルなジョークを忘れられません。
私の囚われがちな悩みを質問したら、とても楽しそうに微笑みながら 「どうしてそんなに、他人を『直したい』の?」と。
いつも、丸ごと受け入れてくださる度量を感じていました…
今は日本にはこれなくてもきっとまたお会いできる、とつい最近まで信じていました。
息子は、いよいよ私たちに背が届きそうです。
写真をもう一度お見せしたかった…
あなたから学んだ「今、ここ」を大事にします。
愛と感謝を捧げます。

湯田佐恵子

リソさんのご冥福を心からお祈りいたします。

リソさん,ラス・ハドソンさんはじめ,エニアグラムを通して知り合った多くの方々がいなければ今の私はいないと考えています。
エニアグラムは私の原点です。
今はエニアグラムを少し離れて,臨床心理士として日々多くの方々とお会いしています。
今もなお,ヒアアンドナウを実践する気持ちは変わっていません。
むしろ日々の臨床で,より意識的にエッセンスとヒアアンドナウを見つめようとしています。

リソさんもエニアグラムも私の心の中に息づいています。

たくさんの感謝とともに。

R.M. 拝

このたびは、ご訃報をお知らせいただきありがとうございます。
突然のことにびっくりいたしております。
ドン・リソ様のご逝去を深くお悔やみ申し上げます。
穏やかなご最期だったと伺いました。
リソ様のお導きに感謝しながら、「今ここに在ること」に気づきつづけてエニアグラムの知恵を生かして自己成長を深めていきたいと存じます。
ご冥福を心からお祈り申し上げております。

森優子

リソさんの突然の訃報に驚いています。
エニアグラムは、私にとっても自己理解と自己受容のために大きな助けとなって
くれました。また両親をはじめ他者への理解を深める助けとなってくれました。
リソさんとは、ワークショップやトレーニングコースの際に3回ほど直接お会いする機会がありました。穏やかで深みのある雰囲気が印象に残っています。
リソさんのご冥福をお祈りするとともに、リソさんが私たちに遺してくださったエニアグラムがますますたくさんの人々の助けとなり、発展していくことを祈っています。

深井武志

この度のリソさんの訃報に際し、Timさん、高岡さん、スタッフの方々をはじめ親交の深かった方々の悲しみは私の想像をはるかにこえる程のものであろうと推察致します。

私事になりますが、リソさんの著書(日本語訳)を数冊拝読させていただいた頃に、c+f研究所の存在を知り、ワークショップへ幾度か参加させていただきました。
文章で表現された知識以外に、実践し、実感として獲得する知識を「発見・理解」するたびに、エニアグラムの奥深さに触れることができました。著書のなかの性格タイプの特徴を表現する言葉づかいにも、ほかの何かの模倣ではないホンモノに触れたような満足感がありました。高岡さんのメールにもありました「人間の成長に対する情熱」を生涯持ち続け研究し、国籍を超え、人種を超えて伝えたリソさんの影響を、間接的にせよ、私は受けていたことになります。

著書だけでなく、講演会などでいつかお話を直接伺える機会があると思っていました。
しかしそのような機会はこれで永遠に失われてしまったのですね。
それでも、エニアグラムが与えてくれる自己成長の可能性をこれからも追求していきたいのです。
どうぞ見守っていていただきたいと思います。
リソさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

神田智厚

ドン リチャード リソさまの訃報に心より哀悼の意を表します
私が教わったもので読み書き計算と同等に大変役に立っているもの、それがリソさんのエニアグラムです。
そして今でもエニアグラムは私の心の辞書です。
なかなかお会いできる機会に恵まれず、体調が思わしくないのだろうと思っていましたが、まさかこんな早くお別れが来ようとは思ってもいませんでした。

限りない自己探求の中で迷ってしまったかっての私をリソさんは鮮やかに救ってくださいました。
かけがえのない私の心の師でした。
そばにいると温かさと思いやりが伝わってくる人でした。
偉大な存在なのにやさしくてあの落ち着いた心地よい声が今でも耳に残っています。

ありがとうございました。リソさん。
どんな感謝の言葉も追いつかないほど心から感謝しています。
ご冥福を心からお祈りいたします。

森本美恵

私がエニアグラムを知った頃にはリソさんはすでにご病気になっておられ、来日されませんでした。お会いして一度でもお声が聞けることを楽しみにしておりましたが、それがかなわなくなり、とても残念です。

早く回復されて来日されるよう色紙を書いたことを思い出します。そしてそれにお返事をいただけたことも思い出されます。

エニアグラムの講座の「今ここ」、プレゼンスの時間が私は一番楽しかったです。

愛にあふれるエニアグラムを教えていただいたのだなあと感じます。

ハドソンさんとティムさんの講座でしたが、リソさんの存在の大きさを感じることができました。

人の本来の姿はエッセンスの輝きであることを間違 いなかったよといわれたリソさん。私たち一人ひとりへの愛あるまなざしを感じます。
きっと世界の美しさを感じられて旅立たれたのですね。

素晴らしい旅立ちであったことを伝えてくださりありがとうございました。

相田由紀子

このたびは、リソさんご逝去のお知らせ ありがとうございました。
心からお悔やみ申しあげます。
よし子さんやティムさんのお陰でエニアグラムを通して、リソさんにお会いできました幸せをかみしめています。
存在そのものが、あたたかく、やさしいリソさんから学ばせていただきましたことの多さ、大きさをあらためて感じています
「リソさん、ありがとうございました」と天を仰ぎお祈りさせていただいています。
本当に悲しくて残念ですが、今は天国でお痛みから離れて楽になったお体で祝福を受けておられると思うと少しホッといたします。
ご冥福をお祈りいたします。

辻川牧子

リソさん急逝の報に接し、驚きと悲しみを深くしております。
来日ワークショップの壇上にお座りになって、会場全体をやさしく温かく包み、あらゆることを肯定するまなざしで見守られていたお姿は、鮮明に覚えております。
エニアグラムを背景に心の道を歩む我々にとって、リソさんは今後とも守り神のような存在であると感じます。
ご冥福を心よりお祈りしたいと思います。

白石菜穂子

リソさん、あなたは今 “目が見もせず、耳が聞きもせず、人の心に思い浮かびもしなかった事が準備された”そんな場所にたどり着かれたのですね。死の間際の慰めに満ちたエピソードは、あなたが最後まで追求されたエニアグラムが、死への準備教育でもあることを教えてくれます。あなたの愛したこの日本は今おおきな試練のただ中にあります。一年前の三月以来、私たちは「死」というものを自分の差し迫った現実として考えはじめています。そんななかで示して下さった最後の魂の姿勢は、エニアグラム総体の最後のページにふさわしい、見事な締めくくりであったと思います。
真理とはそのようなものだと思います。

今、あなたは“嘆きも歯がみもなく、しみもしわもない世界”で、永遠の光のなかで、統合そのものを味わっていらっしゃる事でしょう。そう思うと、希望と慰めに満たされます。

祈りと深い感謝のうちに

マリアモニカ由紀枝

リソさんにもうお会いできないこと、深い悲しみを感じています。
同時に、リソさんを想い、穏やかな存在感に包まれ温かい気持ちです。

心理学を学びながら、人間が自分を知り、変えられるものが何かを見きわめ、希望と成長につながるものを求めていた私は、リソさんとラスさんのご著書を拝読し、エニアグラムの成長の段階という理論にであい感動しました。

2008年、リソさんとラスさんのワークショップとトレーニングに参加させていただき、私たちはみな、いまここで素晴らしいエネルギー、本質に生かされていると、感じました。

「あれも、これも、できていない。」と無意識に自己批判してきたことに気づき、本来の「これができる。」という喜びが解放され、涙がとまりませんでした。

ないものを嘆き求める自我と、あるものを慈しむ本質を伝えてくださいました。

思いやりと、いまここの感覚を大切にすることで広がる心の平和を教わりました。

美を愛されたリソさんの美しい修了式を想いつつ、深く感謝を感じています。

「今ここにいて、あるがままに全くそのままに見る。ただ起きていることに光をあてる。自分に起こっているプロセスに身をおく。思いやりをもって。」

リソさんの言葉を胸に、自我に思いやりをもち、いまここの感覚により本質を大切に生きたいです。

リソさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

阪井芙美

私は、魂が永遠であることを信じています。
それでも、もう直接リソさんにお会いできないことはただただ残念です。悲しいです。

まだ強い夏の終わりの陽射しが、グリーンカーテンの葉っぱの向こうできらきらと光っているとき
真っ白い雲がもくもくと広がっている、すっきりとした高い青空の美しさをみるとき
夕暮れ時、あたりの空気が薄墨がかけられたように優しく夜に向かって行くとき

リソさんをとても近くに感じます。

リソさんが教えて下さった「美」の本質とはこういうことなのかなあと思ったり、「やはり魂は永遠なんだな」と守られたような気持ちになったり・・・。
それでもやはり、寂しく、悲しいです。

私なんかがこんなことを言うのもおこがましいような気もするのですが、リソさんは、私にとって大切な方でした。

2008年の伊豆のパート2は私が前に踏み出す、大きなきっかけになりました。

9つの層のセカンドショックポイントについて質問した私に、「その解釈でOKだよ。でも「真実は、いつも心地よいものではない」ということを決して忘れてはなりません」と、珍しく厳しいお顔になって、おっしゃいました。
あの言葉があったからこそ、それからのプロセスで恥ずかしくてみっともなく、愚かな自分を受け入れることができたのだと思います。
今でも、あの言葉を思い出して、顔を前に向けることがあります。

リソさんが、私達に伝えて下さったことをより多くの方々に伝えていくことができるようにこれからも、真実とは何か、真実を愛することはどういうことなのか、プレゼンスを生きるというのはどういうことなのか探求することを忘れずに、暮らしていきたいと思います。

山口昌子

Dear Sirs / Madams

I have no words to express my sorrow for the death of our Enneagram teacher Don-Riso, we have called him Riso-san affectionately and with respect.

Please accept our deepest and heartfelt sympathy.

May Riso-san's spirit rest in peace.

Sincerely Yours,

Masumi Nakajima
中嶋真澄

ドン・リソさんのご冥福を祈って

「今を生きる」とは「永遠を生きることである」ということを現実の生活に即して、教えてくださった方こそ、リソさんでした。

アメリカでエニアグラムがアメリカで始まったころ、私はちょうどスタンフォード大学におりました。
スタンフォード大学の、教授用の特別食堂で、医学、物理学、哲学などの教授方から、エニアグラムをめぐって、すばらしいディスカッションがなされる場に入れてもらい、貴重な体験をしました。
こうしたすばらしい教授方とともに、エニアグラムを系統的に学ぶチャンスに恵まれました。

アメリカで、第1回世界エニアグラム大会が催されたときに、私はリソさんと、とても親しくなりました。
リソさんは、イエズス会の厳しい修練を経たあとに、エニアグラムの真髄を多くの人たちに伝えたいという使命に燃えていました。
イエズス会と聖心会は、同じ霊性に生きています。リソさんと同じ基盤を持つ私は、彼と通ずるものが多く、私も、彼が初心を貫くことを祈りながら、いつも応援しておりました。それ以後、エニアグラムの世界大会や、いろいろなエニアグラムの会議で、彼の知恵をいただく機会に恵まれました。
彼の感受性の豊かさと、他の人を大切にする深い思いやりを、さりげなく伝えるお人柄に、私はいつも感銘を受けておりました。日本に来るたびに、温かいメッセージを私に送ってくださいました。
エニアグラムを通して、多くの人たちの人間的成長を助け、生きる真髄に一人ひとりを導いた彼の力の大きさを思います。

見事なご一生に深い感謝を捧げながら、彼の目指したものが、これから生きる人々の幸せの根源に寄与してくれることを信じております。

ドン・リソさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。                                    

鈴木秀子

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